第一回 着物はコミュニケーションツール

はじめまして。木下着物研究所の木下勝博と申します。
平成30年の今年から月に一度、こちらで着物についてのコラムを書かせて頂くことになりました。

着物という言葉は日本人であれば誰でも知っていますが、現代の生活からは遠い存在になったもののひとつです。このコラムでは着物が少しでも皆さんにとって身近なものに感じて頂けるように、着物に関する誤解や着物を生活に取り入れるヒントなどをご紹介してゆきたいと思います。どうぞお付き合い頂けますようよろしくお願いいたします。

さて、初回の今回は自己紹介を兼ねまして、私自身の着物との日頃の付き合い方についてご紹介させて頂きます。

主に着物の世界でコンサルティングやプロデュース、講演、出版など新しい着物の市場を創るためのサポートが仕事の中心です。仕事以外も含め毎日365日和装で生活をしています。和装生活も13年ほどになりました。

ここで着物という言葉を使わずに和装という言葉を使ったのは、いわゆる着物に加えて、袴や作務衣、そして、より簡易的に着られるような着物+袴スタイルも自ら開発して着ています。そのため、広い意味での和装と言う言葉を使いました。

現代でも、仕事に行くときはビジネススーツやジャケット着用されている方でも、週末や自宅ではジーンズやジャージ、寝るときにはパジャマなど様々な(西)洋服を使い分けていることと思います。

私の場合は、寝巻きや庭仕事は作務衣、部屋着は簡易的な着物+袴、よそ行きは着物+羽織などと言うように、和装と言う枠組みの中で使い分けています。

また、着物と一言で言っても、素材も正絹(=シルク100%)もあれば、木綿や麻、スーツの生地を使って誂えた着物など多岐に渡ります。

近年は東京の街中で見かける着物姿が増えて来たように思います。ただ、そのほとんどが女性の着物姿です。私のような男性の着物姿は稀です。仕事の関係で日本橋界隈や銀座にもよく行きますが、男性の着物姿を見かけたとしても年配の割合が多いです。

そんな中でどこへ行く場合も着物だと、日常的に周囲から見られることが多いのは仕方ありません。このような生活が長くなってくるとデメリットや不便さをほとんど感じることはなく、むしろメリットをたくさん感じます。

飲食店では良い席に案内されることも多く、出張の際の飛行機やホテルなどでもアップグレードして頂けることもあります。何よりも着物を着ていることで、出先で気軽に話しかけてくださり、親切にしてくださることも頻繁にあります。

着物がコミュニケーションを取るきっかけを作り、新しいご縁を結んでくれているわけです。つまり、着物は優れたコミュニケーションツールだというわけです。

また、別の言い方をすれば、着物はモテ服です。私は男性ですので、女性が話しかけてくださると言う意味でももちろんモテ服なのですが、老若男女国籍問わず様々な方が話しかけてくださいます。これ以上のモテ服はあるでしょうか?

着物の魅力を日々実感している私ですが、これから毎月着物についてお話をさせて頂きたいと思います。

「海外でも着物。野点にデニム素材の簡易的な着物袴姿」

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